2019年5月20日
会社の人事評価制度が変われば、おのずと社員の行動も変わります。ただし、そのためには制度変更のタイミングを計ったり、現状の評価制度の問題点を洗いだしたりする必要があるでしょう。
ここでは、会社が検討すべき評価制度の内容についてご紹介します。
人事評価制度を整えるメリット
今まで明確にされていなかった人事評価が整えられ周知されることは、社員のモチベーションアップに繋がります。人事評価制度を整えることにより、社員にとっては次のようなメリットがあります。
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•会社の求めている人材が明確になるため、職務における目標が立てやすくなる
•給与や賞与の妥当性を計る基準ができる
•自分の能力を客観的に知ることができる
•他者と比較して理不尽さを感じることが少なくなる
また、会社側にとっても、社員に対する評価のフィードバックがしやすくなりますし、それにより社員のさらなるスキルアップに期待できるようになります。人件費の管理もしやすくなるので評価制度の見直しは社員と会社どちらにとっても重要です。
人事評価制度を見直すタイミング
一度決めた人事評価制度であっても、定期的に見直すことは大切です。また、変更した場合には、その内容を社員へ周知させることが必要になります。ただし、一定規模以上の会社においては、労働基準監督署長への届出が必要となることもあるので、頻繁に変更するのは現実的ではありません。人事評価制度を見直す場合、次のようなタイミングで行うと良いでしょう。
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• 法律の改正が行われたり、検討されたりしたとき
• 経営者が変わったとき
• 組織の統廃合があったとき
• 社員の職務の範囲に大幅な変更があったとき
人事評価制度に関わるよくある課題
人事評価制度の導入から運用までは、平坦な道のりではありません。人事評価制度を見直すにあたって次のような課題が浮き彫りになることがあります。
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• 検討すべき項目の洗い出しができない
• 改定までのタイムスケジュールの組み方が分からない
• 評価者による評価のバラつきに懸念がある
• 会社側と社員側の考える評価方法に差が出る恐れがある
• 改定内容をどのように周知させれば良いのか分からない
人事評価制度を見直す際の注意点
人事評価制度の見直しは、必ずしも社員から歓迎されるとは限りません。特に、長く働いている社員からすれば、今までと同じ評価を得ることができるかどうかという不安や事実上の給与カットになるのではないかという疑問を持つこともあると思います。
そこで大切なのが、社員に対し従来の評価制度への疑問や不満を募り、しっかり耳を傾ける姿勢を持つことや、改定までの間に新制度に関する説明を十分に行うことです。新制度に対する不満は社員の流出にも繋がります。勇み足にならないように気を付ける必要があるでしょう。
会社の評価制度の見直しについて、メリットや注意点などをご覧いただきましたが、いかがでしたでしょうか。新しい評価制度が社員にとって有益なものであれば、社員の一人ひとりが会社にとっても良い方向へと変わるようになるでしょう。