2020年1月6日
訪日外国人の急増が日々のニュースで取り上げられていますが、訪日外国人の中で国別の1人あたりの旅行支出をみると、中国人の旅行支出額が群を抜いています。
急増する訪日中国人(訪日外客(中国語圏))を受け入れられるかどうかが今後の店舗の売り上げを大きく左右すると言っても過言ではありません。
そこで今回は、訪日中国人の受け入れに求められる対策についてお話します。
中国人の気質や傾向
ひとくちに中国人と言っても中国語圏の中で、中国大陸・台湾・香港でそれぞれ気質や傾向が違うことをご存じでしょうか。
中国大陸の人は、自己主張が強いため怒っていると思われがちですが、自分の意見を主張しているだけの場合が多いです。意見をまっすぐ伝える素直な姿勢を持っています。細かいことは気にしない反面、面子を非常に重んじます。
台湾人は、親日的で日本の文化に興味を持っている人が多いです。日本語が堪能な方も多く、若い世代には日本のポップカルチャーも魅力的に映るようです。流行に敏感で中国語圏の流行発信地として台湾で人気の出たものが中国や香港に飛び火するといったこともあります。
香港では、大陸で一般的な北京語ではなく広東語と英語が広く使われており、中国人という意識は薄いです。費用対効果にシビアな反面気に入ったものにはお金をかけるので自らが試してみたり、参加体験できるものを求める傾向があります。
中国人のお客様対応をする際の心構え
中国人のお客様への対応として「中国人はマナーが悪いから苦手」「爆買いだけしてくれればいい、積極的に関わりたくない」などと思っているスタッフが多く、なんとか嫌がらずに接客して欲しいとお悩みのオーナー様が多いのではないでしょうか。もしくは中国語の話せるスタッフを雇おうとされているケースもあるかもしれません。
しかし、訪日する中国人はせっかく日本に来たのだから日本人から買いたい、日本のサービスを受けたいと思っているのです。中国人のお客様だからといって、基本的な接客態度を変える必要はありません。
どう伝えるかを考え、どうしたら伝わるかを知って、是非日本のおもてなしを伝えていただきたいと思います。接客の基本は挨拶です。第一声は笑顔で目を見て「いらっしゃいませ、こんにちは」と日本語でしっかり伝えましょう。
訪日中国人を受け入れるための様々な対策
訪日中国人受け入れのためには、まず何よりも店舗に来てもらわなければいけません。訪日中国人のうち、約7割が初めて日本に訪れるという人です。そのため、日本に来る前に自国で綿密な旅行プラン、買い物プランを立てています。
プランを立てるための情報源はSNSなどの口コミとインターネットです。出発前、滞在中、常にインターネットで情報を収集し、同時に情報発信もしているのです。
爆買いの要因は土産品の購入ですが、「この店のこれを買ってきてほしい」と頼まれていることもありますし、店頭で写真を撮ってSNSを介して自国の友人に選んでもらうというようなことも多いでしょう。転売目的の場合もあります。
写真を撮られることを嫌うお店も多いですが、訪日中国人を受け入れたいとお考えなら広告宣伝だと思って積極的に協力することをお勧めします。
指さしツールの活用
訪日外国人受け入れのために英語や中国語のメニューを用意されているお店が増えてきましたが、指さしツールを使ったコミュニケーションで接客をされているところはまだ少ないです。
指さしツールは「YESとNO」という肯定と否定、「~はありますか?」「~はできません。」といったよく使う表現と商品名などの単語を指さしながらコミュニケーションを図っていくツールです。
当社では、お店が扱っている商品やサービスに合わせた指さしツールの作成も5万円から承っています。是非ご相談ください。
インバウンドコーチ講座
訪日中国人を受け入れたいと考えておられるオーナー様に向けて、これまでお話してきたような内容と接客に必要な8大挨拶を3時間で身につけられるインバウンドコーチ講座を展開しています。
異文化理解や接客の8大挨拶の発音練習、中国人の好むマナーを学んでいたただくことができます。必要なのは中国人のお客様へ気持ちよく発信、対応できるようになること、抵抗感をなくして中国語圏への理解を深めることです。
インバウンドコーチ講座は中国語と英語もご用意しており、出張講座も行っていますので、自店の訪日外国人受け入れのための体制づくりにお役立てください。